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「コンテンツ・マーケティングの変化とトレンド」

世界各国の出版社やデジタルパブリッシャーが保有する“約5000メディア、4000万コンテンツ”の良質なライセンスドコンテンツを、独自のマネジメントシステム「コンテンツ・マーケティング・プラットフォーム」を通して提供する米NewsCred(ニュースクレッド)。そのNewsCredと国内独占パートナーシップを締結したアマナデザインは、今、日本のコンテンツマーケティングについてどう見るのか。現状と未来を語ってもらった。

 

まさに、今はコンテンツマーケティングの過渡期

– 米NewsCredとのパートナーシップ締結について、現状を教えてください。

2017年に、アマナデザインは国内独占パートナーシップを締結し、NewsCredのソリューションを取り扱い始めました。その後、2018年9月に主催した「ThinkContent Tokyo 2018」を契機として、多くの企業様から引き合いをいただくようになりました。ご相談の内容はさまざまですが、ほとんどに通じているのが、「コンテンツマーケティングにはすでに着手しているけれど、行き詰まりを感じている」という点です。

もともと日本のコンテンツマーケティングは、スモールビジネスからスタートしていて、たとえば開業医の方々や弁護士事務所が自分でブログを書き、SNSで流して、患者や顧客にきてもらうというようなスタイルが一般的でした。しかし、そのやり方を大きなブランドが取り入れようとすると、もともとターゲットの母数も違うし、伝えたいコンセプトも異なっている。その上、コンテンツはどんどん作らなければならず、ほとんどのブランドがそれを自前で用意しようとするので負担だけが大きくなる。何より、チーム全員で明確なKPIを共有できておらず、プロセスに対する組織内での共通認識が取れていないため、コンテンツマーケティングを実践する上で矛盾が生じているケースが多いんです。

– NewsCredを導入することによって、そうした矛盾が解決できるということですね。

NewsCredには大きく分けて3つの利点があります。ひとつ目は、コンテンツマーケティングの実施を効率化するプラットフォームの提供。ふたつ目は、多種多様なテーマを網羅するコンテンツの提供。三つ目は、造詣が深い専門家によるアドバイザリーサービスの提供。つまり、NewsCredのフレームワークを採用すれば、おのずとブランド内でKPIが明確になり、 組織内での共通認識が生まれ、効率よくコンテンツマーケティングを行うことができるのです。

北米ではBtoB企業の約9割がコンテンツマーケティングを実施しているというデータもありますが、国内の上場企業ではおそらくまだ5〜6割。アメリカと日本では企業文化が違うのでアメリカの水準まで到達するのは難しいかもしれませんが、今後、もっと多くの上場企業がコンテンツマーケティングを活発に行えば、日本独自の企業文化だけでは到底やっていくことができなくなり、もっと世界の潮流に近づくのではないかと思います。

 

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”個人情報”から”コンテンツ情報”へ

– コンテンツマーケティングのトレンドについて、いかがお考えですか。

近年、FacebookやAmazonなど、個人データの流出問題が相次いだことから、個人情報の取り扱いにはますます厳しい目が向けられています。そうなると、今後は cookieなどのアノニマスな個人情報を使ったマーケティングではなく、一つひとつのコンテンツがどれだけ人に見られていて、それがどのコンテンツの消費につながっていて、というような、コンテンツ自体の消費動向を見ながら費用対効果をあげていくのが主流になるのではと思います。

その典型が、Netflix。彼らは顧客の個人情報を集めていますが、「誰が、どのコンテンツを好むか」というプライベートな情報よりも、「このコンテンツを観たユーザーは、次にどれを観るか」「何時間観たら、次のコンテンツへ行くか」など、コンテンツの摂取情報にフォーカスしてターゲティングをしており、その情報を元にオリジナルのコンテンツ制作に取り組んでいます。このような傾向が今後、日本でも強くなるのではないでしょうか。特に現代の日本では多様化が進んでいて、同じ20代の女性で、同じ地域に住んでいたとしても、まったく同じものに興味を持つわけではありません。このように、今後は個人情報よりもむしろ、非常に粒度の細かいコンテンツの摂取情報がキーとなるのではないでしょうか。

– コンテンツや興味の摂取は、まさにNewsCredが得意とするところですね。

近年は、企業が嘘をつけなくなってきた時代です。というのも、ユーザーは「その企業が何を作るのか」ということより「誰が」「なぜ、それを作るのか」という文脈のコンテクストに注目し始め、コンテンツのクオリティが求められるようになってきたと感じるからです。
ある調査で*、「生活者にとって信用できるソースは何か」と尋ねたところ、「知人からの口コミ」「第三者の口コミ」などに続き、「企業のウエブサイト」という回答が上がりました。企業が嘘をつけなくなってきたということは、そもそも企業が持っている価値を 正直にコンテンツ化しなければ意味を感じてもらえないということ。 この環境においては、コンテンツの「質」が求められるケースが多く、自前主義では必要最低限の「質」を担保することも難しく、 制作の場で培ってきた知見やリスペクトが求められる。そう考えると、日本国内のコンテンツマーケティングはまだ課題が多く、NewsCredのノウハウやアマナが求めてきた表現力が融合することで、 より本質的なコミュニケーション手段を提供できる機会はたくさんあるのではないかと感じます。

 

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ブランドに対する深い愛と、チャネルを横断する視座

– 今後、コンテンツマーケティングビジネスで求められるのは、どのような人材だと思いますか。

コンテンツマーケティングのプラットフォームを提供するNewsCredサイドの視点で言わせていただければ、ブランドサイドに最も求めたいものは、ブランドに対する深い理解とこだわり。各ブランドの担当者様は、当然ながら商品やブランドに対して造詣が深く、その分野においては、誰よりもエキスパートであるとNewsCredでは考えています。そのことは、コラボレーションする外部のクリエイターやマーケターにも良い影響を及ぼし、自然とそのコンテンツマーケティングを活性化させます。もちろん、こだわりが強すぎても衝突が多くなってしまうかもしれませんが(笑)、ブランドやその商品に対する深い理解とこだわりはまず、コンテンツマーケティングを成功させるための前提条件となるでしょう。

もうひとつ、SNSやマスメディア、屋外広告などあらゆるチャネルを横断して見渡せるリーダーも必要。「この人はSNSの担当」「この人はメルマガ担当」など役割が完全に縦割りになっていて、それらのイニシアチブが取れていなければ、ROIを追求することは難しい。セクションを超えて共通言語を形成し、全てのチャネルを連携させて顧客にアプローチする。こうした視座を持てる人が、今後、より重要なポジションを占めるではと思いますし、NewsCredが提供するプラットフォームを採用することで、おのずと各チャネルの共通言語化が進み、オムニチャネル戦略を追求することが可能になります。 NewsCredではこの分野のことを統合マーケティング(インテグレーテッドマーケティング)と呼び、今年からソリューションとして展開を始めていますが、こうした視点でも、多くの企業にソリューションを提供していきたいですね。

* Statista “Consumer trust in advertising worldwide from 2007 to 2015, by ad format”
https://www.statista.com/statistics/222698/consumer-trust-in-different-types-of-advertising/

 

この記事は、Growth Hack Japanより、amanaのパブリッシャーネットワークを通じてライセンスされたものです。

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