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Kevin Spaceyと「ハウス・オブ・カード 〜野望の階段」から学ぶ、ストーリーテリングで重要な3原則

2015年、最高のプラクティスがストーリーテリングだったことは、周知の事実です。では、コンテンツマーケティング担当者が、話題をさらったドラマから学べることは何でしょうか。私は、2015年2月27日にNetflixで「ハウス・オブ・カード 〜野望の階段」の新シリーズ配信に踏まえて、コンテンツマーケティングと従来型メディア(この場合はテレビ)の類似点について考えるようになりました。Kevin Spacey氏は、Content Marketing World 2014の基調講演で、自身のキャリアを車両に、自分が演じた役のストーリーをガソリンに例えて、30分もストーリーテリングの重要性を語ってくれました。これは、今までに聞いた講演の中でも一番メタフィクション的(物語が作り話であるということを意図的に読者に気付かせることで、虚構と現実の関係について問題を提示するやり方)なスピーチだったため、鮮明に覚えています。

Francis Underwood(「ハウス・オブ・カード 野望の階段」でSpacey氏が演じる主人公)だったら、ストーリーテリングについてどのようなアドバイスをしてくれるでしょうか?  Spacey氏によると、始める前に「どのようなストーリーを伝えたいか」を自身に問いかけることが重要だそうです。彼は、「結末から考え始めると」すべての足並みが揃うと述べていました。伝えたいストーリーを決めるという最初のハードルを乗り越えたら、次はどのような要素を加えればストーリーがさらに魅力的になるかを検討しなくてはなりません。Spacey氏は、素晴らしいストーリーに必ず存在する3つの柱を提示してくれました。

 

kevin spacey content marketing house of cards

こんなときは誰か行動してくれる人が必要だ。

 

1. 対立: 「対立は緊張を生み、緊張は人々をストーリーに引き込みます」

あなたがビジネスで何かを販売している立場であれば、どのように対立を引き起こせばいいのでしょうか? この場合、顧客や業界のリーダーをコンテンツの主人公に見立て、彼らがどのように問題を克服し、解決策を見つけたかを共有しましょう。

 

kevin spacey content marketing house of cards

私に忠誠を誓ってほしいならば、あなたも私に対して忠誠を誓わなければならない。

 

2. 真正性:  「ブランドに忠実であり続けることで、オーディエンスは熱意と情熱をもってその真正性に応えてくれるでしょう」

続けて、Spacey氏は、「これは、誰を知っているとか、いくら払えるかということではなく、何ができるかということです。オーディエンスは間違いなくストーリーを求めています」と主張しました。作成するコンテンツは、最高級の動画や豪華でインタラクティブなマイクロサイトである必要はありません。小さく、あなたが知っていることから始めましょう。社内知識でオーディエンスの質問に答え、顧客の問題解決者になりましょう。

 

kevin spacey content marketing house of cards

もしかしたら間違ったオーディエンスに話しかけているのかもしれない。

 

3. オーディエンス: 「リンクをクリックする人がいなければ、リンク先は果たして重要でしょうか?」

とりあえずコンテンツを作成するという目的だけでコンテンツを作成しないでください。また、関連性のないコンテンツを制作してもいけません。オーディエンスを獲得したいなら、まずはあなたが創造性、配信、測定、反復をもってオーディエンスに話しかけてください。今日のコンテンツエコシステムでは、たんにブログ記事を投稿して立ち去るだけでは不十分です。

では、この3つの要素をコンテンツマーケティング活動に取り入れることができれば完璧なのでしょうか? 実はそうではないのです……。

 

ストーリーテリングを急いではいけない

Spacey氏はスピーチ(下記ハイライトを参照)の中で、大手テレビ局ではなくNetflixで「ハウス・オブ・カード 野望の階段」を放送した意義を明らかにしてくれました。この大人気ドラマの放映権については、すべての大手ネットワークが手を挙げていました。では、Netflixと他のネットワークの違いとは何だったのでしょうか?1局を除いて(どの局かは想像にお任せします)すべてのネットワークは、テレビパイロット版を公開したいと主張したのです。Spacey氏は、彼のチームがパイロット版を嫌った理由を説明します。「パイロット版は、キャラクターを確立して、話の続きが気になるような終わり方を考えなくてはなりません」。

 

それがまさに答えです。「ハウス・オブ・カード 野望の階段」がShowtimeやAMCで放送されなかったのは、Netflixがパイロット版の公開を求めなかったからですNetflixだけは、ストーリーの重要な要素をたった45分のセグメントに強制的に詰め込むよう依頼しませんでした。むしろ、時間とともに新しいキャラクターや筋書きを明らかにしていくクリエイティブの自由を与えてくれたのです。このストーリーテリングのテクニックによって、人々が興味を示し、ストーリーが展開するにつれてのめり込むようになりました。

 

ブランド価値を創造する

パイロット版なしで「ハウス・オブ・カード 野望の階段」を進めてもいいというゴーサインをもらったことで、クリエイティブチームは「ストーリーを妥協したり、面白味を薄めたりする必要がなくなりました」。Spacey氏はNetflixが好きな理由をこう話しています。「彼らは、視聴率よりもマーケティングやブランドを重んじてくれるのです」。ユニークビジター数やクリック率よりもブランドやストーリーテリングを尊重して作成できるコンテンツを想像してみましょう。

従来型メディアとマーケティングの類似点はそれだけではありません。「プログラミングの進化によって、クリエイティブチームがこれまで以上にストーリーに携われるようになってきています」。思い当たる節がありますか?「昔は、権力が少数のスタジオ・ネットワーク・役員の手に集中していました」。しかし現在はパラダイムシフトが起こり、ブランドは会話に影響を与える力を備えています。

Spacey氏は、「ハウス・オブ・カード 野望の階段」が「これまでに行った撮影の中で最も楽しく、最もクリエイティブで、やりがいのある体験」だったと語っていました。あなたのマーケティング活動でも、同じことが言えるでしょうか? あなたのブランドが、「これまでより最も楽しく、最もクリエイティブで、やりがいがあるとチーム全員が感じられる体験」を生み出すサポート体制や能力を持っているとしたら? そのときあなたは何を成し遂げることができるでしょうか?

コンテンツマーケティング活動では、この戦略を反映するべきです! ブランドの責務だといって、すべての関連情報をひとつの記事に詰め込んではいけません。まずは伝えたいことから書き始めて、それをオーディエンスに届けるために最も真正で魅力的な方法を考え出しましょう。パイロット版のエピソードを準備したり、最初のメールやインタラクションですべてのキャラクターを紹介したりする必要はありません。オーディエンスのニーズにもとづいてストーリーに耳を傾け、繰り返し、修正しましょう。あなたのブランドは、自社製品の使い方を伝えるだけでなく、オーディエンスの愛を獲得するべきです。

ストーリーテリングを通して、個人的なレベルで人々を引き付けましょう。そのためには、誰か特定の個人に向けて特定のコンテンツを作成してみることをお勧めします。あなたのメッセージが個人レベルで誰かの心を打つならば、多くの人たちを感動させる力を秘めているはずです。オーディエンスを中心に据えてストーリーの主人公に見立てたときのパワーを過小評価しないでください。

さあ、対立を生み出し、真正性を保ち、オーディエンスを念頭に置いて始めてみましょう。Kevin Spacey氏は、NewsCredの編集長であるAmber van Natten氏の言葉を紹介しています。「世界におけるすべての編集知識をもってしても、それだけで優れたストーリーテラーになれるわけではありません」。

 

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Chase NeinkenはNewsCredのセールスディレクターです。

 

元記事「3 Crucial Principles Of Storytelling You Can Learn From Kevin Spacey + House Of Cards」は2015年2月25日にInsights.newscred.comに掲載されました。

 

この記事はNewsCred BlogのChase Neinkenが執筆し、NewsCredパブリッシャーネットワークを通じてライセンスされたものです。ライセンスに関するお問い合わせはlegal@newscred.comまでお願いいたします。

 

また、日本におけるNewsCredパブリッシャーネットワークに関してはNewsCred by amanaまでお問い合わせください。

 

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