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経営層を説得させる、コンテンツマーケティングプログラムの成功ポイント

コンテンツマーケティングは、記事を公開する前でさえも危険にさらされる可能性があります。

これは、「長期的なコンテンツマーケティングの成功に最大の影響を与える会話は、編集会議ではなく、重役会議で起きている」という、見過ごされがちな事実が原因です。つまり、経営幹部レベルの議論によって、事業部からの同意、他のチームとの連携、業績に対する期待が判断されるということです。

経営幹部を巻き込み、コンテンツマーケティングプログラムを長期的な成功へ導くには3つの方法があります。これから紹介する方法を効果的に実施すれば、社内のリスクを打ち消すだけでなく、成功へ向けた適切なカルチャーとメンタリティーを確立することができるでしょう。

 

1. エグゼクティブの同意とサポートを獲得する

コンテンツマーケティングプログラムの立ち上げは心が躍るものです。しかし、マーケティング担当者が立ち上げと実行に躍起になるあまり、チーム間の連携やエグゼクティブのサポートを追求するのが後回しになってしまうことも。こうした状況は後々、弊害をもたらしかねません。

品質・関連性・一貫性が高いコンテンツをターゲットオーディエンスに配信するには、多大なリソース・テクノロジー・人員(コンテンツストラテジスト、ライター、編集者、ウェブ開発者、法務チームなど)が必要です。コンテンツマーケティングに携わる各部門は、目標とKPIの達成を支援する自身の役割を把握していなければなりません。適切な優先順位付けを行い、主要なステークホルダーの注目を集め、障害を取り除くためには、エグゼクティブレベルのコミットメントとサポートの獲得が必要不可欠です。「マーケティング担当者の24%が、主要なコンテンツマーケティングの課題としてエグゼクティブの同意がないことを挙げている」というContent Marketing Instituteの調査結果は、まさにこの事実を反映しています。

始めること: 経営幹部とエグゼクティブチームを早い段階から巻き込みましょう。

多くの場合、役員や経営幹部レベルのステークホルダーは、最終的な承認時など、計画立案プロセスから遅れて参加します。こうした状況に陥ると、(「テスト」とは対照的に)堅実なコンテンツマーケティングプログラムのために効果的なビジネスケース(投資対効果検討書)を構築する時間が不足してしまいます。そのうえ、こうした議論をプロセスの後半で行うと、成否を左右しかねない追加のリソースや予算を要求することがさらに難しくなってしまいます。しかし、早くからエグゼクティブチームを巻き込めば、新しい革新的なアプローチに対する理解が深まり、より多くの投資を行ってくれるはずです。

彼らに説明する前に、コンテンツマーケティングの意義深い成果に重点を置いたビジネスケースを構築しましょう。その際に、効果的なコンテンツマーケティングのROIと有効性を示す統計を加えてください。可能であれば、業界固有の事例を用意しましょう。競合他社に後れを取ってしまう恐怖以上にエグゼクティブを駆り立てるものはないため、競合他社の活動事例を示すと確実に注意を引くことができます。

 

2. ビジネスにおける短期的な思考を軽減する

「ショートターミズム(短期志向)」は、ビジネスの世界で一般的になりつつある表現です。この言葉は、長期的なブランド構築や事業の成長を犠牲にして、短期的な成功に焦点を当てている状態を指します。ショートターミズムを支えてきたのは、デジタル時代の進展と、インプレッション・クリック・いいねが付いたときの一時的な満足感でした。

賢明なマーケティング担当者は、短期的な成功が長期的なビジネスニーズに応えられないことを理解しています。しかし、CMOは常に、測定可能な成果を早急に達成しなければならないという大きなプレッシャーにさらされているのです。このことは、CMOの平均在職期間(4.1年)が経営幹部の中でも最短であるという事実からも明らかです。

これにより、コンテンツマーケティングは不安定な立場に置かれます。本来、コンテンツマーケティングは、時間の経過とともに、信頼やブランドの選好、そして最終的には事業の成長を促進する、他の戦略よりも高い効果を示すものです。Demandmetricによると、コンテンツマーケティングは従来型のマーケティングよりも62%も安価で、約3倍のリードを生み出すことができるといいます

コンテンツマーケティングは、短期的に評価をすると、有料検索・リターゲティング・ソーシャル広告など、蛇口をひねるように実行できるbottom-of-funnel(見込み客育成の後期段階)の戦術に敗れてしまいます。

始めること: 時間の経過とともにコンテンツマーケティングプログラムが達成できるような長期的な目標(ブランドエクイティ、顧客獲得、収益向上)を策定しましょう。

コンテンツマーケティング担当者は、短期間で成功できるチャネルに対して評価を受けるのではなく、ステークホルダーと長期的な考え方を確立すべきです。あなたの目標が会社の全体的なマーケティング目標や事業目標と一致するならば、その目標は経営幹部の共感を呼び、時間をかけることができるでしょう。

ショートターミズムを打ち消し、長期的な成功に向けて準備するには、経営幹部を安心させるような、小規模で短期的な目標やマイルストーンを立てることも重要です。たとえば、プログラムの立ち上げから6カ月後に、月間1万人のユニークビジターを獲得するというオーディエンス確率の目標を立てたとします。12カ月後の目標は、メール購読者1万人やホワイトペーパーダウンロード数1,000件といったものへと進化するかもしれません。

組織内の短期的思考のリスクを最小限に抑えることも、最初のセクションで説明した「経営幹部の同意を獲得すること」に大きく左右されるものです。繰り返しになりますが、経営幹部とエグゼクティブチームがプログラムに多く投資すればするほど、業績を上げる前に支援が打ち切られる確率が低くなります。

 

3. 営業部門のリーダーシップをエンゲージさせる

ここまで、経営幹部とエグゼクティブチームから同意やサポートを受けることがいかに重要かを説明してきました。他にも、長期的なコンテンツマーケティングの成功に必要不可欠な部門が存在します。それは営業部門です。営業部門のリーダーシップからサポートを獲得できれば、生成されたリードや影響を受けた収益を測定し、プラスの影響を簡単に実証することができるでしょう。営業部門と連携することは、コンテンツマーケティングの認知を高めるだけでなく、時間の経過とともに進化・拡張させるために有利です。

始めること: 営業部門が(進んで)コンテンツを使用するような環境を整えましょう。

言うまでもありませんが、営業チームを駆り立てるもっとも簡単な方法は、質の高いクオリファイドリードを着実にもたらし、それが成約につながることです。あなたのコンテンツマーケティングプログラムはすでにここを目指しているはずです。しかし、その方程式の残りの半分(営業部門の同意を獲得するうえであまり知られていない方法)は、リードを育成して成約に結び付けるようなコンテンツ・資料・インサイトを営業チームに提供することです。

LinkedInの調査によると、B2Bバイヤーの92%は、営業担当者が業界の著名なソートリーダーだった場合、その人と仕事をすることを選ぶそうです。つまり、優れた営業リーダーは、業界の知識やインサイトを示すことで見込み客の信頼を獲得し、関係を構築すべきことを認識しています。問題は、営業担当者は時間に余裕がないことです。彼らは見込み客の創出・勧誘電話・会議の準備・提案書の作成にほとんどの時間を費やしています。特定のクライアントに関連したコンテンツを見つけるために、数多くある既存コンテンツをくまなく探す作業は非常に時間がかかるものです。そのため、営業チームは、見込み客との関係性を築くためのコンテンツ活用を怠ることが多いのです。

このことは、コンテンツマーケティングの価値を実証し、営業部門のリーダーシップのサポートを獲得するうえで「コンテンツとインサイトを営業部門に提供し、リードを育成して最大級の成約へとつなげる」機会を見逃しがちだという事実を示しています。

これを改善する最善の方法は、営業サイクルの各段階にいる見込み客に関連した高品質なコンテンツを営業チームに提供できるように、コンテンツの公開頻度を確立することです。理想は、CRMプラットフォームと統合された自動化プロセスを備え、共有するコンテンツ・共有するクライアント・共有するタイミングに関するアラートや推奨事項が営業チームに届くしくみがあることです。自動化プロセスがなくても、関連性の高い共有可能なコンテンツを営業部門に提供できるシステムを準備するだけで、大きな効果が得られます。

このアプローチを有効にするには、営業部門と連携し、コンテンツマーケティングの価値を実証し、セールスタッチポイントの改善・営業サイクルの加速・平均売却価格の向上など、共通のマイルストーンと目標を定義して合意することが重要です。

 

Adam CarrollはNewsCredのセールス担当地域ディレクター(欧米)です。

 

元記事「Content Marketing and the C-suite: 3 Ways to Set Up Your Program for Success」は2018年2月16日にInsights.newscred.comに掲載されました。

 

この記事はNewsCred BlogのAdam Carrollが執筆し、NewsCredパブリッシャーネットワークを通じてライセンスされたものです。ライセンスに関するお問い合わせはlegal@newscred.comまでお願いいたします。

 

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