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B2Bコンテンツマーケティング: 先駆者たちの「教訓」と「成功の方程式」

コンテンツマーケティングは、ブランドと消費者(B2C)、ブランドと企業(B2B)、その両方に大きな影響を与えます。オーディエンスにリーチする方法や目標は異なるかもしれませんが、どちらのブランドもコンテンツマーケティングがもたらす無限のメリットを見出しています。

NewsCredの2016 #ThinkContent Summitでは、B2B業界のリーダーたちが、作成すべきコンテンツの種類を決める方法、自社のストーリーを伝える方法、測定すべき項目についてパネルディスカッションを行いました。彼らは、コンテンツマーケティングが売上を伸ばし、リードを引き出し、顧客ロイヤルティを高めた様子を見てきた人たちです。

この議題について語ったパネリストは、First Round Capitalのコンテンツおよびマーケティング責任者のCamille Ricketts氏、Deluxe Corporationの広報およびコミュニティ管理担当バイスプレジデントのCameron Pott氏、Emerson Process Managementのグローバルコミュニケーションおよび統合型マーケティング担当バイスプレジデントのBill Morrison氏、そしてJPMorgan ChaseのシニアデジタルマーケターのBrian Becker氏です。C SquaredのマネージングディレクターであるJeremy King氏が司会を務めました。

パネリスト全員が、さまざまな理由でコンテンツマーケティングに飛びつき、そのキャンペーンがブランドを進化させたことに気づきました。彼らは、これまでに行った戦略、一番うまくいったアプローチだけでなく、当社のオーディエンスと読者に、成功・失敗・苦労から学び取ってほしいことについて言及しました。

投資に値するコンテンツ

各パネリストが所属する会社は、事業年数や規模がバラバラです。素晴らしいレガシーブランドもいますし、設立されたばかりのブランドもあります。Emerson Process Managementは125年前に設立され、Deluxe Corporationは最近、創立100周年を迎えました。JPMorgan Chaseは2000年に合併し、First Round Capitalは2004年の設立です。

事業年数に関係なく、各社のマーケティング担当者が、コンテンツマーケティングを成功させるうえで、同じような苦労や成功を経験していたことがわかりました。一貫していたのは、ビジネスを成長させ続ける必要性です。たとえ彼らに数十億ドルの価値があるとしても、各ブランドは新しい顧客を引きつけつつ、現在の顧客を維持するために努力をしなくてはなりません。そのような中、パネリストたちは、現在のB2Bオーディエンスにアピールするためには、コンテンツマーケティング戦略が必要不可欠であることを発見しました。

B2Bマーケティングのキャンペーンは、必ずしも多くのB2Cキャンペーンで行われているような感情に訴えかけるものである必要はありません。その代わりに、実用的であると同時にソートリーダーであり、顧客を重視したコンテンツが人々の共感を呼んでいます。Ricketts氏は、First Round Review(First Round Capitalのブログ)で、リーダーの事業改善を手助けする長文コンテンツを公開しています。このブログには、特定のトピックの情報マニュアルとして役立つ、3,500ワードの実用的な記事が含まれています。「人々から、レベルの網羅性を高く評価されています」と彼女は話しました。

また、First Round Capitalでは、彼らが支援する企業のリーダーたちを紹介するシリーズも制作しています。彼らはリーダーたちの高品質な写真を撮り、対象者が話しているようなトーンと頻度で記事を執筆しました。Uberの製品エグゼクティブであるFrederique Dame氏のストーリー、幸福と生産性に対するアプローチは、非常に戦術的な内容で、8,000のシェア数を獲得しています。

JPMorgan Chaseのウェブサイトには、毎日ログインしている4,000万人近くのユーザーに向けたコンテンツがあります。「ニュース&ストーリー」には、中小企業、金融、コミュニティ、ライフスタイルに関するストーリー「Chase for Business」が掲載されています。最近の記事には、「ミュージックフェスティバルがスモールビジネスを刺激する方法」や「仕事と結婚した人との結婚生活」などがあります。

Potts氏が現在取り組んでいるコンテンツマーケティングキャンペーンは、「Small Town Revolution」と呼ばれるものです。Deluxeは、Main Street(Huluの番組)のスモールビジネス活性化プロジェクトに向けて、小さな町を一般から募集しました。勝者となったインディアナ州ウォバシュは50万ドルを受け取り、同社が制作したドキュメンタリーの主役をつとめています。

 

デラックスはSmall Business Revolution(スモールビジネス革命)によってMain Street(大通り)にスモールビジネス革命を生み出しています

 

同社は最近、Deluxeの100周年を記念して、全国各地の100のスモールビジネスストーリーを公開しました。このコンテンツは、700ものニュース記事と20億以上のインプレッションを生み出しています。Potts氏は、もしDeluxe自身が小切手業界における100年間のストーリーを語るとしたら、「ストーリー6つ分くらいの長さになるかもしれない」と述べました。

Emerson Process Managementは、ブログ、ウェビナー、動画といったあらゆる種類のコンテンツを作成しています。そして、すべてのコンテンツでソートリーダーシップを強調し、顧客からの意見を共有しています。彼らは、顧客が何かを閃いて事業を立ち上げることを決めたときから、立ち上げの準備ができたときまでの挑戦について語っています。たとえ事業主が会社の立ち上げから経営までに10~12年かかったとしても、彼らはあらゆる段階でコンテンツを作り出します。やや業務的になり得るB2Cとは異なり、B2Bコンテンツは、すべて時間とともにロイヤルティを構築するものです。

B2Bコンテンツでは、業界への影響を実証し、顧客にアピールし、リーチを拡大するために、できるだけ多くの顧客を含めたビジネス界のカスタマージャーニーを支援しなくてはなりません。パネリスト全員がこのようなキャンペーンを考案して、素晴らしい結果を得るために、まずはチームのサポートを集める必要がありました。

チームの構造とコラボレーション

B2Bコンテンツマーケティングキャンペーンが真の意味で成功を収めるためには、関係するすべてのチームメンバーが最初から参画していなければなりません。

Morrison氏によると、コンテンツマーケティングはEmersonの営業スタッフにとって非常に有益なものでした。多くの場合、営業担当者は自らのコンフォートゾーンに留まり、すでに関係を持っている人々に販売します。同社が制作している新しいコンテンツは、営業チームに自信を与え、彼らがリードや顧客とやり取りする方法の基盤を変えています。なぜなら、営業担当者は、商談をまとめるときに自社のコンテンツを提示したり、使用したりできるからです。Morrison氏は、営業チームのメンバーを参画させることに加えて、エグゼクティブリーダーも関与させることが重要であると述べました。Emersonのエグゼクティブは、コンテンツマーケティングがカスタマーエンゲージメント戦略であることに気づき、非常に興奮していました。そうすれば、エグゼクティブはソーシャルメディアのトレーニングを受け、マーケティング担当者が行っている取り組みについて学ぶことができるのです。

Potts氏は、Deluxe Corporationのリーダーは、コンテンツマーケティングが彼らの戦略にとっていかに重要かを認識していると語りました。そして、マーケティングチームに割り当てたお金で何か違ったことをするように奨励したと言います。Potts氏は、ペイドメディアに投資することができなかったため、「断片的な」コンテンツマーケティング活動に予算を使うことを決め、今ではその活動が実を結んでいます。

エグゼクティブ、マーケティング担当者、そして営業チームは、コンテンツマーケティングキャンペーンがどのように展開してもいいように協力しなければなりません。キャンペーンは、外界から隔離された狭い世界では存在できません。タイムラインが変動し、目標が達成できない場合でも、コラボレーションは重要です。望む結果を達成するまで、コラボレーションを続けてください。

コンテンツマーケティングの取り組みを推進する

各パネリストは、タイムラインの扱い方について異なる意見を持っていました。しかし、全員の意見が一致したのは、短期間で目標を達成できなくても、簡単にあきらめてはいけないということです。

Ricketts氏は、6カ月の作業をキャンペーンに組み込むよう勧めています。優れた結果が出なくても、その間に学んだことや収集したデータから、進展したかどうかを確かめることができると彼女は言います。そして6カ月後には、今後やるべきことに狙いを定めるための学習と役に立つ貴重な情報が揃っていることでしょう。

Potts氏は、キャンペーンのために3年間という目標を設定し、3年後にうまくいかなかったら実施している内容を変えようとチームで同意しました。彼は、コンテンツマーケティングキャンペーンが時間の経過とともに進化することを認識しているため、長い時間をかけてコンテンツマーケティングに専念するつもりです。

Becker氏は、どの企業も断続的な目標を設定してタイムラインを作成するべきだと言います。キャンペーンが展開されるにつれて、ブランドの構築、リードジェネレーション、目標を強化する必要があります。企業は、時間とともに実質的な増加を示し、一貫性を保ち、目標を再設定しているはずです。目標に到達しているかどうかを確認するためには、キャンペーンがどのように機能しているかを測定してください。JPMorgan Chaseのチームは、ペイドメディアやトラフィックソースから、リードジェネレーション、SEO、ウェブサイトのクリック数に至るまで、あらゆるものを測定しています。

測定すれば、企業はうまくいっている箇所と改善すべき箇所を確認することができます。障害にぶつかっているならば、再び戦略を練り直し、これらの課題を乗り越える方法を決めましょう。「扉が目の前にあれば、その扉を押し破る勇気を持ってください」とBecker氏は述べます。

「コンテンツマーケティングは、実施、学習、そして再び実施することの繰り返しです」とMorrison氏は言います。Emersonのチームは、自社のDNAにコンテンツマーケティングを植え込みました。「コンテンツマーケティングとは、製品に関することではありません。それは私たちが生み出す影響のことです」。

B2Bマーケティングパネルが紹介した重要な教訓

  • B2Bコンテンツは、機能的および/または有益であることによって目的を果たす必要があります。企業は常により効果的に運用するための新たな方法を模索しています。
  • B2Bの顧客に焦点を絞り、キャンペーンで彼らを紹介することによって、リーチを増大させることができます。
  • コンテンツマーケティングには、会社のすべてのエグゼクティブ、マーケティング担当者、そして営業担当者からのサポートが必要です。
  • キャンペーンが計画どおりに進行しなかったとしても、簡単にあきらめてはいけません。代わりに、何を改善すべきかを再編成して確認しましょう。

コンテンツマーケティング戦略を実行するための実用的なインサイト

  • 他の顧客にも関連しているかもしれない現在の顧客のストーリーを見つけましょう。
  • 顧客の事業運営の改善に役立つコンテンツを作成しましょう。
  • 業界での影響力を確立するためにソートリーダーシップを紹介しましょう。
  • エグゼクティブからお金を引き出すだけでは不十分です。取り組んでいるキャンペーンの内容を示し、彼らにも参加してもらいましょう。
  • 営業チームが商品を販売するときに、コンテンツを見たり活用したりするように奨励しましょう。
  • タイムラインと目標を決め、求める結果が達成されているかを確認するために断続的に再評価しましょう。もし達成できていなければ、振り返りをしてどの分野を改善できるか確認しましょう。

B2Bコンテンツマーケティングの詳細については、2016 #ThinkContent SummitのB2Bパネルディスカッションをご覧ください。

 

この記事はNewsCred BlogのKylie Lobellが執筆し、NewsCredパブリッシャーネットワークを通じてライセンスされたものです。ライセンスに関するお問い合わせはlegal@newscred.comまでお願いいたします。

 

元記事「The Power of Content Marketing for B2B Business」は2016年7月15日にInsights.newscred.comに掲載されました。

 

また、日本におけるNewsCredパブリッシャーネットワークに関してはNewsCred by amanaまでお問い合わせください。

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