コンテンツ戦略がクロスファンクショナルであるべき理由

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コンテンツマーケターは、他のコンテンツマーケターと話をするのが好きです。オーディエンスのペルソナに関するストーリーを作り上げ、マーケティングファネルに沿って記事やケーススタディの構想を練り、そしてソートリーダーシップを相互に評価するという、共通の言語があるからです。しかし、この作業の価値をチーム内の他のメンバーに伝えるとなると、言葉の壁が立ち塞がってしまいます。

サイロ化された状態のマーケティング組織では、各チームに独自のアイデア、目標、およびベストプラクティスが点在します。全体的な戦略の一部としてコンテンツを使用するチームもあれば、使用しないチームもあります。このような理解不足により、コンテンツマーケティング戦略が進まず、計画から予算編成までのすべてに影響が及んでしまうのです。

他のチームをコンテンツ戦略プロセスに引き込むことで、マーケターはコミュニケーション上のギャップの一部を防げるだけでなく、チームの価値をより適切に表現することができるようになります。

コンテンツフレームワークを他のチームと一緒に開発すべき理由と、機能横断的な戦略により、事業目標に則したコンテンツを配信し、チームを超えたコラボレーションへと改善する方法をご紹介しましょう。

 

機能横断的なコンテンツ戦略の利点

コンテンツマーケティングの人気は高まり続けていますが、ビジネスのゴールに連結した専用のコンテンツ戦略を欠いた状態のマーケターが未だに数多く存在します。動画やインタラクティブページなどの制作価値の高いコンテンツは注目を集めやすいですが、それらを構築する戦略的フレームワークを隠してしまい、ROIの証明が困難になります。他のチームに計画プロセスに関与してもらうことで他のチームがプロセスを理解できるようになるため、コンテンツマーケティングの価値が伝わるようになります。

知識転移も善し悪しです。マーケティングチームの製品から販売、顧客の成功までのエキスパートを配員することにより、コンテンツチームが見逃した可能性のある自社ブランドに関するインサイトを解き放ちます。これにより、既存の戦略が深まり、コンテンツ中のさまざまな視点をより適切に表現することができるのです。また、さまざまなステークホルダーが複数のチームをまたぐことは、コンテンツマーケターがビジネスに重要なKPIをより適切に理解するために役立ちます。さもなくば、目的が部門内で認識されない場合もあるからです。

このような目標を戦略に組み込んでいくことは、組織全体でコンテンツの必要性を継続的に検証する際に役立ちます。

このレベルのコラボレーションは、サイロ化されたマーケティングチームの間の信頼とパートナーシップ精神を促進します。より良いストーリーを語るために競い合うのではなく、一緒に仕事をして、ビジネス成果を向上させるために最良のストーリーを展開していくことができるでしょう。そして、各チームは、お互いのプロセスに対してより高いレベルの共感を持つようになります。

 

チームとしてコンテンツ戦略のワークショップを実施する

ワークショップは、基本的なコンテンツ戦略を迅速に開発し、チームのエキスパートに積極的に参加してもらうための最良な方法の1つです。これにより、他のチームに新たなアイデアを提案する機会を与え、メッセージングに関する仮定とインサイトの一部を検証する際に役立ちます。

コンテンツマーケターは、会議の開催し、コラボレーション能力を改善したいと考えるさまざまなチームの代表者グループを招集してください。

ミーティングに先立ち、オーディエンスの理解をより深めるか、マーケティングファネル全体のペルソナの問題点をマッピングするかどうかの特定といったセッションの重要な焦点領域を定めてください。すべての過程がコンテンツマーケティングの計画を推進しなくてはなりません。ワークショップの詳細な議題と各アクティビティの目的を出席者に送信し、インサイト、コメント、推奨事項を準備してから参加してもらうことを前提として、各ワークショップのセッション前に事前質問をいくつか含めるとよいでしょう。

ミーティング中、ホワイトボード、インデックスカード、ポストイット・ノートといったツールを使用します。それは参加者の活動的にして、アイデアをより具体的に落とし込みます。 セッションのモデレーターとして、コンテンツマーケティングチームのメンバーを1名指名してください。参加者は、フォローアップの質問をし、会話を継続するよう努めましょう。ミーティング中の作業・活動内容を文書化し、全員の素晴らしいインサイトを含め、参加者に感謝のメールを送信してください。

 

チーム間コラボレーションを図るワークショップの代表例

以下は、直接チーム以外の参加者からインサイトを得るためにご活用いただけるワークショップの代表例です。

文化、競合他社、顧客、企業(45分)

Culture Customer Competitor Company Workshop

 

アクティビティ(活動): 文化(ブランドが所有したい会話)、競合他社、顧客、および企業の列を含む4列のチャートを作成します。文化をガイドとして使用し、各カテゴリに関連して頭に浮かぶトピック、質問、および問題点を書き留めます。ブレインストーミングセッションの最後に、4つの列すべてに類似するトピックに丸を付けます。

目的: ブランドが業界内の大きな会話にどのように適合しているか、既存のメッセージングがどのように世論と一致しているかをより深く理解すること。これは、コンテンツ戦略を伝える際に、一貫したビジョンの下に複数のチームが団結して、既存の仮定を検証するための優れた方法です。

事前準備: 各カテゴリについて事前に質問リストを送信し、参加者に回答を事前に準備をしてから参加してもらいます。

 

顧客のユース・ケースを分類する(45分)

アクティビティ: 重要な形容詞、説明、および問題点をメモしながら、各顧客プロファイルをホワイトボードに掲載します。この作業を4〜5つの例に対して行います。リストが完了したら、参加者に対して、特定の顧客の間で繰り返し発生するテーマが見当たるかどうかを尋ねます。可能であれば、該当するグループを名前と、そのジャーニーを結びつけるハイレベルな目標を要約してください。

目的: 実際の企業調査とユースケースを使用して、コンテンツ戦略のターゲットとすべきペルソナのプロファイルを正確に作成します。これにより、コンテンツマーケティングはサイロではなく、顧客や企業側のインサイトに根ざしていることが理解し易くなります。顧客の例を使用してペルソナを構築することは、マーケター以外の方が最初から戦略プロセスに関与していると感じてもらう助けとなります。

事前作業: 各参加者に、ワークショップ中に議論したい顧客プロファイルをいくつか決めてからセッションに参加してもらうようにしてください。

 

ペルソナを理解する(1時間)

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アクティビティ(活動): 各ペルソナについて、4つのボックスを描きます。モチベーションと興味/関心のためのもの、問題点を示すもの、ゴール(目標)を示すもの、コンテンツの消費習慣に関する最後のセクションで構成します。グループと協力して、各セクションに書き込んでいきましょう。

目的: ペルソナの関心ごとがエンゲージをもたらし、最終的にビジネスへのコンバージョンを促進するコンテンツ戦略を形成する方法の基礎となります。このセッションは、そういった仮定条件を検証すること、そしてコンテンツマーケター以外が見逃しそうなインサイトを提供できるようにします。

事前作業: 発達したペルソナ。

時間がある場合は、コンテンツのアイデア考案セッションで終了します。あなたが開発したペルソナと、あなたが提起する問題点に関するハイレベルな質問事項を活用して、参加者にコンテンツのアイデアをブレインストーミングしてもらいましょう。マーケター以外がアイデア考案セッションに参加することで、彼らの視点を検証し、オーナーシップを感じられるため、コンテンツプロジェクトについて賛同を得ることがより容易になるでしょう。

 

コンテンツマーケティングを通じて統合マーケティングの基盤を築く

ワークショップセッションを一度だけ実施しても、サイロ化されたマーケティングチームの問題を解決するまでに至りません。しかしマーケティングに関して言えば、組織がより統合型アプローチをどのように導入することができる(そしてすべき)かという点において種まきをすることになります。いずれ、それはより良い共同作業にするために共有言語の下で組織全体を団結させるために必要な起爆剤になるかもしれません。

 

Travis Gonzalezは、NewsCredのアソシエイトカスタマーサクセスマネージャーです。

 

この記事はNewsCred BlogのTravis Gonzalezが執筆し、NewsCredのパブリッシャーネットワークを通じてライセンスされたものです。ライセンスに関するお問い合わせはlegal@newscred.comまでお願いいたします。

 

元記事「Why Your Content Strategy Should Be Cross-Functional」は2019年9月11日にInsights.newscred.comに掲載されました。

 

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