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チームのコミュニケーション目標の明示化は、コンテンツマーケティングの変革に不可欠である

コンテンツマーケティングチームは、常にチームの立ち位置を評価する立場にあります。つまり、業績のKPI測定から戦略に至るまで、プログラムの足並みを揃え、軌道に乗っていることを確認しなくてはなりません。

そんな中、どのブランドもまだ気づいていない重要な側面がひとつあります。それが、メッセージアーキテクチャです。

メッセージアーキテクチャとは、組織全体でチーム活動を先導するために、優先順位を付けたコミュニケーション目標のことです。通常、職能上の枠を超えた主要ステークホルダーからのインプットにもとづいて、企業のマーケティングレベルで策定します。グローバルコンテンツチームにとっては、制作するすべてのコンテンツが会社の包括的な目標を支え、指針としての役割を果たします(果たすべきです)。

あなたのブランドには、評価するようなメッセージアーキテクチャが存在しますか? まだ存在しないのであれば、メッセージアーキテクチャを確立する良いチャンスです。始めるのに遅すぎることはありません、ぜひ今から始めてみましょう。

メッセージアーキテクチャを使えば、チームは、コンテンツマーケティングだけでなく、サイトの構造や分類法、製品設計やパートナーシップに至るまで、目標に向けた意思決定が行いやすくなりきます。コミュニケーション目標を階層化することで、チャネルに関係なく、あなたが「述べる」すべての言葉が統一されたメッセージとなるのです。

 

メッセージアーキテクチャが今すぐ必要な理由

ThinkContent 2018では、統合型の計画立案とコラボレーションツールでコンテンツの取り組みを拡大するというアイデアが注目を集めました。コンテンツ、ソーシャルメディア、PR、デザイン、製品チームのワークフローとマーケティング資産を1カ所に統合するシステムは、私たち全員が待ち望んでいた効率的なコラボレーションの見果てぬ夢のように思われるかもしれませんが、成功するコンテンツマーケティングプログラムの原則は忘れないようにしてください。

コンテンツマーケティングの戦略ドキュメントを持っているマーケティング担当者は、成功する可能性が5倍も高くなるのです。

大抵のマーケティングチームはコンテンツマーケティング戦略にさまざまな意見とトーンのガイドラインを盛り込みますが、そこへもう一歩踏み込んだものがメッセージアーキテクチャです。意見やトーンのガイドは物事の言い方を判断するのに役立ちますが、メッセージアーキテクチャはコンテンツ内で語る内容(とくに、自分たちのブランドの概要や、自社が気に掛けていること)の指針となります。インパクトのあるコンテンツを制作する際には、まず、ブランドが何を言おうとしているのかを理解しなくてはなりません。

メッセージアーキテクチャの全貌

ブランドの優先的なコミュニケーション目標を、属性やフレーズのリストにまとめたものがメッセージアーキテクチャです。これは、新しいメンバーの加入時やプロジェクトの開始時に、チーム間で共有すべきコンテンツの戦略ドキュメントの一部として役立ちます。

たとえば、Facebookは以下のようなメッセージアーキテクチャを持っていると推測できます。

親切

積極的に透明性を確保

思いやりがあって、親切

フレンドリー

身近だが遊び心を忘れない

歓迎的、コミュニティ志向

クリエイティブ

先駆的

革新的でありつつも一貫している

ユーザーフィードバックにオープン

 

これらの属性は、Facebookの新機能の発表、プライバシーの更新に関する通知、そしてエラーメッセージまで、あらゆる部分で見ることができます。彼らは自ら「私たちは親切なので○○する」とは言いませんが、Facebookが日常的にユーザーとやり取りする中でその特性を重視していることは明らかです。

 

「メッセージアーキテクチャではないもの」とは

メッセージアーキテクチャの概念は、コンテンツ戦略の統制にもとづきます。最初にこの用語を提案したのは、作家兼ストラテジストのMargot Bloomstein氏でした。彼女は、著書「Content Strategy at Work」の中で、ウェブサイトの再設計など、デジタルコンテンツイニシアチブを導くメッセージアーキテクチャ構築におけるアドバイスを共有しました。Bloomstein氏が著書で強調したように、メッセージアーキテクチャは、実行可能でコミュニケーションに固有するという点で、ミッションステートメント(会社として達成したいこと)やビジョンステートメント(会社が向かっているところ)とは異なります。(また、これらは、メッセージアーキテクチャとブランドパーソナリティを区別する主な要因です。)

メッセージアーキテクチャは、コンテンツやマーケティングコピーで使用する単語を集めた用語集でもなく、どちらかと言えば、職能上の枠を超えた社内チームが何を伝えるべきかを判断するための基準点です。

メッセージアーキテクチャは用語集ではありませんが、開発すればチームで共通の語彙を定義できるようになります。

 

メッセージアーキテクチャを確立する方法

オプション1: カードソートアプローチ

45~60分のカードソート演習は、共通の語彙を中心に(マーケティング業界かそうでないかを問わず)、関係者の足並みを揃え、特性を視覚的に階層して会話を進めるのに最適な方法です。

ステップ1: 単語を集める

ワークショップで会話を誘導するために、50~100個の形容詞のリストをまとめましょう。

Bloomstein氏は著書の中で、出発点として使用できる優れた単語リストを共有しています。オンラインで「Content Strategy at Work」の抜粋版があるため、そこでリストを見つけることができます。また、単語カード一式も販売されています。

私はよく、Bloomstein氏のリストから関連性の高い単語を厳選し、クライアントの業界に合わせた単語を追加して、自分だけのセットを作っています。そして、次にそれらをGoogleのスプレッドシートにまとめ、それぞれの単語をインデックスカードに書きます。

ステップ2: ステークホルダーに説明を送る

全員が事前にしっかりと指示を読みこんでいれば、ワークショップはよりスムーズに進行します。できるなら、事前にワークショップの説明を記したメールを参加者に送信しておきましょう。(実施のタイミングに関する注意: 大半の人は「単語好きな人」ではないため、ワークショップを実施するのは、頭が冴えていてやる気のある週の初めが良いでしょう。)

さらに、私は形容詞リストを共有し、他の単語を思いついたら追加してくださいと伝えてアイデアを募っています。そうすると、全員が集まったときに説明する時間を省くことができるだけでなく、当事者意識を高めることができるからです。

ステップ3: カードを選り分ける

関係者を部屋に招き(長いテーブルと十分なスペースを確保してください)、インデックスカードを3種類のバケツに選り分けるようチームに指示してください。

  • 自分たちに当てはまらない単語
  • 自分たちに当てはまる単語(現在)
  • 自分たちが将来的になりたいと思う単語(組織がアジャイルかどうかによって2年後、5年後など)

ステップ3の終わりに、選択しなかった単語や異なる意見が出た単語をレビューする時間を数分取ってください。その際、その単語から連想できることやバイアスについて話し合い、明確にするようチームに指示しましょう。たとえば、「革新的」という単語について、あるメンバーは積極的に洗練されたハイテク新興企業のイメージを想起して却下するかもしれませんが、他のメンバーは業界をリードする優れた企業を想像するかもしれません。

「自分たちに当てはまらない単語」の山を文書化したら(私は写真を撮りつつメモすることが多いです)、「自分たちに当てはまる単語(現在)」でも同じように、違うと思った単語を取り除くよう指示してください。それを文書化できたら、「自分たちが将来的になりたいと思う単語」ではないと思う単語をすべて取り除きましょう。

ステップ4: グループ化して優先順位を付ける

多くの形容詞は似ているように見えるかもしれません。しかしこれは、ニュアンスと好みを掘り下げる大事なステップです。「親しみやすい」と「フレンドリー」は似ている単語ですが、あるブランドは積極的に「フレンドリー」を採用したいと思うかもしれませんよね。

私はいつも、このような類似性をグループ化し、好みや優先順位が高い単語カードをバケツ内で上に重ねていくようチームに指示しています。

バケツの中身が確定したら、バケツ自体に優先順位を付けましょう。あるクライアントは、以下のテーマで特性をグループ化していました。

  • 当社の製品を表す単語
  • 当社がコミュニティからどう見られているか
  • 当社が顧客からどう見られているか
  • 根本に流れる当社らしさ

組織や業界によって、各バケツの優先順位は高くなったり低くなったりします。デザインソフトウェア会社のInVisionは、「当社の製品を表す単語」を重視するかもしれません。なぜなら、製品自体が「当社がコミュニティからどう見られているか」に影響するからです。

ステップ5: 類似性を見つけて文書化する

ようやくワークショップで取ったメモや写真を整理する時が来ました。改めて言いますが、メッセージアーキテクチャは用語集ではないことを忘れないでください。そして、あなたの「バケツ」を定義するための明確で簡潔な方法を見つけましょう。インスピレーションが欲しい方は、はじめに述べたFacebookの例を参考にしてください。

2. スペクトルショートカットアプローチ

この10~15分の演習は、優先順位を視覚化して言語化するという優れた方法です。これは、メッセージの階層化に役立つ、ブランドパーソナリティスペクトルの簡易版です。この演習は微妙な違い見つける機会が少ないため、自社らしさや自社がどこに向かっているのかをすでに理解しているブランドに適しています。

ステップ1: スペクトルを共有する

この演習は、プロジェクトのキックオフ時や対面会議時に行うのが理想的です。実施する際は、ホワイトボードか大きな(8×6インチ)ポストイットメモに「ブランドパーソナリティスペクトル」と記入してください。

Brand-Personality-Spectrum-1.jpg

対面で実施できない場合は、ステップ2の指示も含め、関係者に個別にメールで送信してもかまいません。

ステップ2: 優先順位を付ける

スペクトルが完成したら、参加者に、各行ごとに2色のポストイットか丸いシールを配布しましょう。(つまり、各参加者は、「気さくでフレンドリー」対「企業的でプロフェッショナル」の行に対してピンクと黄色のポストイットをひとつずつ、「自発的でエネルギッシュ」の行に対してまた1組ずつ受け取ります。)

参加者に、現在の組織が重視していると思う場所に最初の色(例: ピンク)を貼り付けるよう指示してください。次に、将来的に組織が重視すべきだと思う場所に2つ目の色(黄色)を貼り付けるよう指示しましょう。各参加者は、各行に2色のポストイットを貼らなくてはなりません。

思い込みやバイアスを疑わせる明らかな矛盾や大きな飛躍がある場合は、時間をかけて話し合ってください。

(対面で実施していない場合は、フォローアップのために少し余分な仕事をする必要があります。テレビ電話会議は、結果を共有して議論をオープンに行う上で最適な方法です。)

ステップ3: 優先順位を決める

最後に、重要性の観点から各行をランク付けするよう参加者に指示します。各参加者に1~6のラベルが付いたポストイットを渡すか、ホワイトボード上で色分け・集計してランク付けします。

繰り返しますが、これは各参加者の「なぜ」を掘り下げ、ニュアンスを識別し、一致していることを見つける良い機会です。

ステップ4: 文書化する

最初のアプローチと同様、Facebookを例に結果をまとめてください。つまり、簡潔かつ説明的で、ユニークな単語を割り当てましょう。(このアプローチでは形容詞のリストがないため、少し頭を働かせる必要があります。ブランドスペクトルを超えて掘り下げるために、話し合った内容をおさらいしましょう。)

 

メッセージアーキテクチャをコンテンツマーケティングプログラムに取り入れる

組織で合意できるメッセージアーキテクチャを確立したら、それをソーシャル化してコンテンツマーケティング戦略に取り入れましょう。次にやるべきことは次の6点です。

  • メッセージアーキテクチャを必ず文書化してください。
  • メッセージアーキテクチャを使用してコンテンツマーケティング戦略を更新し、チームメンバー全員の足並みが揃ったことを確認してください。
  • メッセージアーキテクチャが示すこと(示さないこと)を詳しく説明してください。
  • ①すべてのコンテンツが少なくともひとつのコミュニケーション目標を確実に満たすように、また②特定の重点分野におけるコンテンツのスケジューリングや量の優先順位付けを行うために、コンテンツ計画立案サイクルの最初の段階でメッセージアーキテクチャを検証ツールとして使用するようチームに指示してください。
  • コンテンツハブに着目しましょう。UXはメッセージ階層をサポートしていますか? メッセージアーキテクチャを使用し、ナビゲーション・分類法・全体的なレイアウトを改善して強調する方法を検討してください。
  • 一貫性を維持するために、メッセージアーキテクチャを新しいチームメンバーの加入時や新しいプロジェクトの開始時に共有してください。

チームが本当に伝えたいことを把握していれば、同じ目標に向かって取り組んでいることを確認し、成長するにつれて成功を測定することがはるかに簡単になるでしょう。

 

Katie Del Angelは、NewsCredのシニアコンテンツストラテジストです。

 

元記事「Transform Your Content Marketing Program with a Message Architecture」は2018年6月26日にInsights.newscred.comに掲載されました。

 

この記事はNewsCred BlogのKatie Del Angelが執筆し、NewsCredパブリッシャーネットワークを通じてライセンスされたものです。ライセンスに関するお問い合わせはlegal@newscred.comまでお願いいたします。

 

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