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ポーラの事例にみる ライセンスドコンテンツを活用したオウンドメディアの成長戦略 <後編>

前編では、株式会社ポーラが運営するオウンドメディアMIRAIBIで、立ち上げ時の課題からNewsCredを導入した背景までを語っていただきました(前編はこちら)

 

NewsCredで解決された「コンテンツ量を担保する」という課題

田中:この言葉はとてもショッキングでした。つまり、いいコンテンツを作っても結局見られなかったら意味がない。質はもちろん大事ですが、量を担保できないなら『海に砂を投げている』ことと同じだと。コンテンツ量は重要だという漠然とした思いが確信に変わった瞬間でした。

寺西:ライセンスドコンテンツを導入して、その状況は変わりましたか?

田中:最初にライセンスドコンテンツが公開されたとき、『やっとメディアっぽくなったな』という印象を持ちました。以前の月4〜5本の更新から、ライセンスドコンテンツの5本が追加され、いまでは全部で月9本のコンテンツを更新しています。リリースなどのストレートな情報も含めると月12本くらいになります。毎週記事がストックされ、少しずつ『海に砂』ではなくなってきているなと。

MIRAIBIの読者は、しっかりとしたエビデンスがある信頼性の高い情報を求めている方だと思っていて。著名なパブリッシャーが作ったエビデンスのある記事を、しかも幅広いテーマで発信できていることが、メディアの信頼性につながっていると思っていますね。

 

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「NewsCred」のコンテンツマーケティングプラットフォーム(CMP)の画面。

プラットフォーム上で、世界中の最新記事をキュレーションしたり、素材の管理をしたりすることができる

 

寺西:世界の名高いパブリッシャーから、数秒前に公開された記事をキュレーションできるNewsCredは、唯一無二のサービスと言えると思います。ライセンスドコンテンツに対するポーラ社内の方々の評価はいかがですか?

田中:実は、MIRAIBIの制作に携わっていない社内の人間にとっては内製したコンテンツとの違いが分からないくらいなんです。例えば最近では『すぐに友だちができる人の7つの習慣』の記事が面白かったと言われましたが、ライセンスドコンテンツだとは知らなかったみたいです。社員でも違いが分からないくらいに、MIRAIBIに合った情報をキュレーションしていただいていると思っています。

寺西:とくに違和感なく馴染んでいるということですね。以前、『生物史を一新した化石ハンター、メアリー・アニング』のような美容とは全く違うテーマのコンテンツをキュレーションしましたが、溶け込んでいるのは不思議ですよね。

田中:それも面白いです。化石ハンターの記事は個人的にも興味深いと思い、かつMIRAIBI読者にも響く内容ではと思って選んだのですが、それでも実際に公開するまではパフォーマンスを心配していました。しかし、掲載してみると結果的にとてもよく見られましたね。意外なテーマが読者の興味を惹いていて新しい発見でした。

寺西:ブランド発信のコンテンツだとどうしてもキーワードやテーマが絞られてしまうので、あまり馴染みのないテーマでコンテンツを制作するのは難易度が高いです。また、ターゲットが求めるテーマの仮説を検証することもなかなかできません。その点、社内で企画したものではなく、通常とは異なったテーマの記事を発信したらどうなるのかという試行錯誤が行いやすいです。

田中:またそれが早いサイクルで行えるのも魅力に感じています。企画から作る場合だと公開まで3カ月はかかりますが、その半分くらいの期間でできるので。

 

ライセンスドコンテンツで読者のニーズが分かれば次の戦略が決まる

寺西:ライセンスドコンテンツに魅力を感じてNewsCredを導入いただいたということでしたが、NewsCredには「CMAS」(コンテンツマーケティングアドバイザリーサービス)というソリューションもあります。現在は月に1度のレポーティングを行い戦略策定のお手伝いをさせていただいていますが、CMASに関してはどのようなご感想をお持ちでしょうか。

田中:冒頭でも触れましたが、コンテンツも含めたサイト全体の分析をもとにPDCAを行うことができていなかったのがひとつの課題でした。それに対してコンテンツマーケティングを成功させるための視点で、集客方法やコンテンツパフォーマンス、導線設計など、それらを総合的に分析して、最適な改善提案をいただけるのがありがたいなと思っています。

NewsCredを導入したときはここまで支えていただけるとは思っていなかったんです。最初の2カ月間の「On Boarding」セッションでMIRAIBIに対するさまざまな質問もしていただきましたが、結果それが何につながるかはイメージがついていませんでした。

 

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寺西:では実際に、ライセンスドコンテンツのキュレーションをして配信し、結果をレポーティングするというサイクルを経て、初めて『CMASとはこのようなものか』と理解できたということでしょうか。

田中: そうですね。最初の段階ですでに、海外事例も含めたコンテンツマーケティングの知見をお聞きして『これがプロなんだな』という感想を持ちましたが、2カ月では私がいまCMASに対して感じている信頼感ほどのものはなかったですね。実際に運用して結果が出てきて、だんだんと分かってきました。

寺西:CMASを経て、あらたな発見や気づきはどのようなものだったのでしょうか。

田中:何度かライセンスドコンテンツを公開すると、たとえば先ほどの化石ハンターの記事のように、思ってもみなかった潜在層の興味分野が分かりました。そこでこうしたテーマのコンテンツをさらに出していけば、より潜在層を集めることができるはずだという改善提案をしていただきました。こうした次の戦略策定のアドバイスをいただけることが何よりも支えになっています。

寺西:ありがとうございます。化石ハンター記事の他にもライセンスドコンテンツでオーガニック検索からかなりの流入を獲得した、『就寝前のおやつの食べ方』という記事がありましたよね。

 

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田中:まさにこれも、この記事によって読者は「就寝前の食べもの」というテーマが気になっていると分かったんです。ただ現状ではこのテーマに興味を持ってくれた読者が次に見るコンテンツが少ない。だからこれから作るべきという話をこの間させていただきました。

寺西:そうですね。フード系の連載記事を作るといった、長期的なコンテンツプランをいままさに設計している段階です。

田中:いいコンテンツを作って配信するだけだと、今後のメディアとしてのスケールは見込めないと思うのですが、CMASがあるからこそコンテンツを振り返って『次はこうしていきましょう』と戦略を立てられる。それが大きな魅力です。

寺西:NewsCredの考え方として、ブランドにはブランドの価値や伝えていくべきメッセージを考える時間を大切にしてほしい、という思いがあります。そのためにメディア内のコンテンツを支えるライセンスドコンテンツがあり、運用も含めて最適化を支援するサービスがあります。最優先するべき「ブランド価値を考えること」以外は、基本的にお任せいただくところがサービスの核だと捉えています。

 

次の課題は集客。リアルチャネルの活用も鍵

田中:MIRAIBIをリニューアルオープンしてから少しずつ反響も集まってきています。社内で面白いと言ってもらえる機会も増えましたし、社外からも聞くようになりました。例えば、全国のポーラショップで接客をしているビューティーディレクターからの評価がとても良くて。彼女たち一人ひとりがリアルでの大きなチャネルになっているので、そこからさらに潜在層に届くこともあります。今後はそちらにも厚くPRしていきたいですね。

ただ集客に関しては、現状ではペイドメディアがメインになっています。いいものを作るだけでなく、いかに見てもらえるようにするかに、今後はもう少し力を入れていかなければいけないですね。

寺西:そこは次の課題でもありますね。この課題への取り組みも含めて、これからMIRAIBIで行っていきたいことは何でしょうか?

田中:今後は、MIRAIBIの記事が読みたいと思ってサイトに戻ってきてくれるリピーターを増やしていきたいですね。そのためにも、SNSを今まで以上に活用していきたいです。

寺西:アーンドメディア、ペイドメディアをかけ合わせながらMIRAIBIの成長曲線を描いていけるかがポイントですよね。NewsCredのプラットフォームでは、編集したコンテンツをTwitterやFacebookにもボタン一つで配信することができるので、これから是非活用していただければと思います。

田中:SNS投稿をNewsCred上からできる点が魅力だと思っていたので、今後使っていきたいです。

 

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Twitter・FacebookといったSNS投稿もNewsCredのプラットフォームにて

一気通貫で行えると説明する寺西。

 

寺西:では最後に、今後のMIRAIBIの展望を教えてください。

田中: MIRAIBIは潜在層へのアプローチを目的にスタートしているので、まずはちゃんとポーラへの好意や利用意向につながるように、コンテンツマーケティングとして機能させていきたいです。その上でMIRAIBIが大事にしているのは『未来につながる気づき』です。すべての記事において、好奇心を掻き立てるような日々の気づきを提供できればと思っていて。そうすることで、彼女たちがこれまで意識を向けていなかった新たな世界を広げられるメディアになっていければと。社会の中でのMIRAIBIのあり方を確立して、彼女たちの可能性を拓く選択肢のひとつにポーラがあればいいなと思っています。

 

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