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ストラテジー

ThinkContent New York 2018に見る、コンテンツマーケティングの展望

NewsCredのThinkContent New York 2018では、400名の上級レベルのマーケティング担当者がネットワーキングと学習のために集まり、苦労して獲得したコンテンツマーケティングの見識を共有しました。

このイベントのテーマは「ThinkContent: ビジネスを変革する」でした。これは、現在コンテンツがいかにマーケティング活動の中核を占めているかということと、コンテンツがいかに企業のすべての分野に影響を与える驚異的な結果を生み出す可能性を秘めているかということの再確認でした。

NewsCredのCEO・共同創立者のShafqat Islamは、オープニングの基調講演で「コンテンツマーケティングは、出現して成熟するまでに時間がかかりましたが、現在はここまで到達しました」と発言しました。「業界として、私たちはかなり良い位置にいますが、私たちにはさらに偉大な業界になるチャンスがあります」。

私たちが偉大になれない理由は何でしょうか? それは、マーケティング担当者がサイロ化しているから、地域市場向けにカスタマイズされた統一グローバルプログラムを実行するという課題があるから、そしてコンテンツマーケティングの完全なROIを証明するために継続的に闘わねばならないからです。

しかし、マーケティング担当者は解決策を見つけています。多くの人がThinkContent New York 2018で自らの知見を共有してくれました。今日の先導的なマーケティング担当者が教えてくれた重要なポイントを見ていきましょう。

働き方を考え直す

コンテンツマーケティングは単独で追求する行為ではありません。成功を収めるためには、コンテンツがオーディエンスにリーチし、オーディエンスを魅了するよう、他のチームやパートナー、たとえば、デザイン、クリエイティブ、エンジニアリング、ソーシャルメディアeメール、有料サービス、PRと、職能上の枠を超えて協業する必要があります。

Islamは、マーケティング組織が「チーム・オブ・チームズ」の形に構成されていれば、より効果的であると考えています。これは、米国の退役将軍、スタンリー・マクリスタル(Stanley McChrystal)氏が開発した構成です。マーケティング担当者は、階層型でトップダウンのサイロ化された組織ではなく、自身を小さなチームへと編成するべきです。コンテンツマーケティングに対して統合的なアプローチを取るために、すべての戦略的側面が緻密に計画され、開始から合意されている状態で、異なる専門性を持つ人々が協力し合うのです。

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NewsCred  CEO・共同創立者、Shafqat Islam氏

「世界は急速に変化しており、マーケティング担当者はスピードに適応できることが重要です」とIslam氏は述べています。「部門やチームを横断したコンテンツを調整する必要があります」。

現在#ThinkContent2018のステージでは、@newscredのCEO・共同創立者である@shafqatislamが「チーム・オブ・チームズ」がマーケティング組織にとって何を意味するのかを説明しています。pic.twitter.com/9Wlq0SLZTR

— NewsCred(@newscred)2018年6月6日

 

何から始めればいいでしょうか? 最初のステップは、さまざまな職能を持つ支持者を獲得し、コンテンツマーケティングに投資してもらうことです。

Citiのシニア・ヴァイスプレジデント、コンテンツ部門のグローバル責任者であるJenn Eldin氏は、コンテンツの下に結集するために、同僚の感情的かつ合理的な側面に訴えることを提案しました。

「理論と実践です」と彼女は語りました。

感情的な側面においては、コンテンツのブランドに対する影響を強調し、パブリッシャーや他ブランドの感動的な事例を共有します。合理的な側面においては、コンテンツマーケティングがいかに業務効率を向上させ、到達すべき目標の達成に役立っているかを示すのです。

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Citiのシニア・ヴィイスプレジデント・コンテンツ部門グローバル責任者、Jenn Eldin

ROIデータの力を活用する

多くのThinkContentのスピーカーは、ROIのデータを取得するのが難しい場合でも、コンテンツマーケティングのROIを知ることには力があることについて意見が一致しました。

「指標を理解すればするほど、より多くのサポートとリソースを手に入れることができます」と述べたのは、ClassPassのコンテンツ&コミュニティ・ディレクター、Cara Friedman氏です。

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Graingerコンテンツマーケティング担当者Ray Pryor氏と、NewsCredアナリティクス&インサイト担当ヴァイスプレジデントLiam Moroney

Graingerのコンテンツマーケティング担当者であるRay Pryor氏と、NewsCredのアナリティクス&インサイト担当ヴァイスプレジデントであるLiam Moroney氏は、ROIを証明するための強力な基盤を構築することを勧めました。それは、ゴール・KPIをまとめたコンテンツマーケティング戦略と計測フレームワークを作成し、アナリティクスツールを設定してこれらの指標を追跡することで実現するのです。

@Graingerのフルスタック・コンテンツ・マーケティング担当者、Ray Pryor氏による三大重要ポイントのうちの一つ。#ThinkContent2018 pic.twitter.com/kq5ln0FKab

— NewsCred(@newscred)2018年6月6日

 

とはいえ、ROIだけに注力してしまい、他のことを忘れてしまってはいけません。

VoyaのRetirement 部門のCMOであるKaren Eisenbach氏と、The Hershey Companyのチーフ・デジタル・コマース・オフィサーであるDoug Straton氏は、大企業では完璧さ(完璧なダッシュボード、圧倒的な成果、すべての質問に対する回答)に固執していることを率直に認めました。しかし、そのマインドセットは弊害をもたらす可能性があります。

「まずは成果について話し始め、フィードバックを得てください。その後、成果は改善するでしょう。大きな価値を実証したいと考え過ぎると、立ち往生するはめになります」とEisenbach氏は言いました。

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The Hershey Companyチーフ・デジタル・コマース・オフィサー、Doug Straton氏。VoyaRetirement部門CMOKaren Eisenbach氏。NewsCredSVPマーケティング、Lisa Kalscheur

常に顧客のことを心に留める

コンテンツマーケティングのROIを証明することは確かに重要ですが、指標に焦点を当てることで、オーディエンスに対するコミットメントを失ってはいけません。

「Awayのコア・バリューのひとつは『顧客第一』ということです」とAwayのメディア責任者であるBrooke Sinclair氏は言いました。Awayは、ソーシャルメディアとコンテンツマーケティングを通じて深いカスタマーエンゲージメントを推進することで、旅行ライフスタイル新規事業は3,100万ドルの資金調達を行い、30万台以上のスーツケースを販売しました。

Autodeskのコンテンツマーケティング&ソーシャルメディアディレクターであるDusty DiMercurio氏もこれに同意しました。

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Autodeskコンテンツマーケティング&ソーシャルメディアディレクター、Dusty DiMercurio

「Autodeskでは、ファネルの考え方を止めました。きちんとした理由もあります」とDiMercurio氏は言います。「ファネルがあると、マーケティング担当者と販売担当者をトランザクションに意識を向けすぎてしまいます。私たちには、顧客とのやり取りや顧客のニーズの把握の仕組みを再構築し、それを、私たちはどのようなコンテンツを作り出すべきなのかを考えるフレームワークとして使用することができます」。

現在DiMercurio氏は、Autodeskで無限ループのように見える新しいカスタマーフレームワークを作り上げようとしています。これは、顧客のあらゆる段階でのニーズを考慮に入れています。

Viceは、Z世代向けのメディアカンパニーとして大成功を収めたブランドのひとつです。

「私たちは、空き時間があるたびに、オーディエンスがハマることに取り組もうとしました」とVice Mediaのプレシデント、インターナショナル、グローバル・チーフ・レベニュー・オフィサーであるDominique Delport氏は語りました。「私たちはオーディエンスの声に耳を傾け、彼らの意見を大切にしています」。

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Vice Mediaプレシデント、インターナショナル、グローバル・チーフ・レベニュー・オフィサー、Dominique Delport

彼は、Vice MediaのZ世代戦略は、スマートかつポジティブで正直であること、彼らの立場になって考えること、彼らにメガホンを与えることであると総括しました。

コンテンツ作成で成功を収めるためには、オーディエンスが誰であるか、オーディエンスがどこにいるのかを理解する必要があります。@VICE@domdelportによる素晴らしいインサイトです。#ThinkContent2018 pic.twitter.com/PcdoXKIlFJ

— NewsCred(@newscred)2018年6月6日

 

強力なコミュニティを構築する

同様に、Skiftの CEO・創業者であるRafat Ali氏は、マーケティング担当者は自社のブランドにとっての成功の意味を再定義することもできると述べました。

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SkiftCEO・創設者、Rafat Ali

「インターネットが登場して、すべては規模の問題になりました」と彼は語ります。「ビジネスをいかに構築するかは規模によって語られるようになりました。しかし、私たちにとっての規模とは、オーディエンスの生活において、私たちがどれほど大きな部分を占めているのかということを意味しています」。

Ali氏は、できるだけ多くの人々にアプローチしようとするのではなく、自社の成功と失敗に投資してくれる忠実な読者の小さいながらも強力なコミュニティを育成することに価値を置いています。これらの人々は「一生のファンになります」とAli氏は言います。

@SkiftのCEO+創設者である@rafatは、#ThinkContent2018のステージで、小さな#brands#storiesを使って世界を変える方法を共有しています。pic.twitter.com/7ghvCDHmkc

— NewsCred(@newscred)2018年6月6日

 

目的をもって導く

おそらく、人々をあなたのブランドの下に結集させるための最良の方法は、何かの象徴になることです。

「目的を持つということほど重要なことはありません」とTwitterのブランド戦略責任者、FuelStacy Minero氏は語ります。現在、問題はより分裂しており、雲行きはより悲劇的になっており、社会的行動主義が高まっています。人々は今、喪失感を埋めてくれるブランドを探しています。それこそが、#OptOutside(この日はアウトドアに出かけよう)というメッセージを打ち出したREIや、#AllOurThanks (第一対応者に感謝しよう)というメッセージを打ち出したVerizonなど、問題に対する立場を表明するブランドが顧客の心を掴んだ理由です。

WorkMarketのマーケティング担当ヴァイスプレジデントMousa Ackall氏も同意します。「信頼性と一貫性こそが鍵です。できるだけ頻繁に、ブランドとして、そしてコンテンツを制作するにあたって自分らしくあるべきです」。

@WorkMarketのマーケティング担当ヴァイス・プレジデント@mousAAckallがあなたのストーリーテリングのレベルを引き上げる方法について語っています。#ThinkContent2018 pic.twitter.com/Fd8IonaF5J

— NewsCred(@newscred)2018年6月7日

 

SAPのマネージング・エディターであるJennifer Vande Zande氏は、課題に対する立場を表明することを望んでいるブランドに向けてアドバイスを提供しました。「自社のオーディエンスを知り、このやり方は機能しないかもしれないと《会社に》伝える勇気を持ち、責任を負いましょう」。たとえばダイバーシティやインクルージョンのような問題に対する情熱を燃やすことができたら、ブランドの説得力が増し、勝ち抜けるかもしれません。

身を乗り出す

私たちの世界が常に変化していることは紛れもない事実です。そして、私たちはマーケターとして、この変化がどのように私たちの働き方に影響を与えるかを予測する必要があります。

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The New Yorker、ライター・ジャーナリスト・メディア批評家、Ken Auletta

The New Yorkerで長らくメディア批評家を務め、「Frenemies: The Epic Disruption of the Ad Business (and Everything Else)」の著者であるKen Auletta氏は、インスピレーションを与えてくれる言葉を語りました。

「前のめりになって『何か人と違うことをしなければならない』と言っている人とは逆に、デジタル革命が問題であり、チャンスではないと見なす人にはいつも驚きます。試しに違うことをやってみてうまくいくかどうかを見極めましょう」。

変化を避けないでくださいと@kenaulettaが語っています。#ThinkContent2018 pic.twitter.com/6ZDE7dSPSH

— NewsCred(@newscred)2018年6月6日

 

ThinkContent New York 2018の全セッションを視聴したい方は、こちらをクリックしてください(英語)。

 

Heather EngはNewsCredのエグゼクティブエディターです。

元記事「Top Takeaways from ThinkContent New York 2018」は2018年6月8日にInsights.newscred.comに掲載されたものです。

 

この記事はNewsCred BlogのHeather Engが執筆し、NewsCredパブリッシャーネットワークを通じてライセンス化されたものです。ライセンスに関するお問い合わせはlegal@newscred.comまでお願いいたします。

 

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